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HISTORY

歴史を知る

遺跡

丸山遺跡

岡上丸山遺跡広場(岡上小学校内)

岡上丸山遺跡
 岡上丸山遺跡は、1987(昭和62)年開校の岡上小学校の設置に伴い、1984(昭和59)年から1986(昭和61)年にかけて行われた事前調査で、丸山地区の現小学校敷地内にて発見されました。遺跡は4000年前の縄文時代のもので、住居跡16軒、土こう基(基穴)4基、食料貯蔵の穴2基、食物を蒸し焼きにした跡3基、土こう(獲物を獲るための落とし穴)10基以上、屋外で火を燃やした跡3箇所などが発見されました。住居跡は大地の淵に沿って馬の蹄の形に配置されており、住居は柱7本で中央に炉が配置されていました。ここからは多量の土器や土偶、石器が出土しています。また、古墳時代終わり頃(7世紀)、奈良時代、平安時代の住居跡も60軒以上確認されています。
  現在、岡上小学校の校庭の一角には遺跡広場が設置されています。遺跡から掘り出された縄文時代の柄鏡(えかがみ)形住居をモデルにしたもので、縄文人の暮らしぶりや竪穴住居ができるまでの様子をイラストで分かりやすく解説しています(許可なく入ることは不可)。
岡上廃寺跡
 岡上廃寺跡は奈良・平安時代の遺跡であり、阿部の原と呼ばれる標高54mほどの台地にあります。岡上神社の道路を挟んだ反対側、細道を入った所で、現在は畑が広がっています。ここからは、縄文土器、弥生土器、土師器(はじき)、須恵器(すえき)とともに古瓦が採集されました。古代寺院に関連する遺物としては、寺院建物の屋根に葺いたと思われる鐙(あぶみ)瓦・宇(のき)瓦・鬼瓦・「荏」「国」と書かれた文字瓦、あるいは墨で文字を書くときの必需品である円面硯(えんめんけん)などが複数の考古学者によって採集されており、中には「岡」と墨書された土器も含まれています。
 まだ本格的な発掘調査は実施されておらず、いまのところ礎石は発見されていないため、寺院建築としては掘立柱による小規模な仏堂という説と、採集された瓦の中に隅切のものが含まれていることから、菅寺尾台廃堂跡のような八角円堂が建てられていたという説とがあります。

参考・引用:
『岡上の魅力再発見』(「岡上の魅力再発見」調査会・岡上町内会、2010年発行)
川崎市教育委員会 文化財さんぽ 麻生区 岡上丸山遺跡
川崎市教育委員会 文化財さんぽ 麻生区 岡上廃寺跡

岡上丸山遺跡広場(岡上小学校内)


川崎市麻生区岡上675-1(小田急線・鶴川駅より徒歩10分)

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